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ここに幸あり

あ〜らしもふ〜けば、あめ〜もふ〜る、おんなのみ〜ちよ〜、なぜぇけ〜わぁ〜し
大津美子さんって、いい声でしたねぇ。それに、昔の曲って歌いやすいのですよ。

久しぶりに映画館で映画を見ました。おそらく、 1 年に一回位のペースでしょうか。今回も、同僚にもらった招待券があったからこそ、なんですけど。

オタール・イオセリアーニ監督 「ここに幸あり」 (@恵比寿ガーデンシネマ)

脱力系の映画です。日本映画でいえば、「かもめ食堂」なんかを想像していただくといいのかもしれません。

主人公のヴァンサンは、ある日突然大臣を罷免されてしまいました。浪費家の愛人は、愛想をつかして逃げ出すし、別れた妻を訪ねても取りつく島もありません。いい年をした男が頼るのはママ。ママにお小遣いをもらい、自分が昔住んでいたアパートの鍵をもらい、これでやっと落ち着き先ができるかと思いきや、アパートはアフリカ人たちに不法占拠されてしまっています。
でも、アパートへ誘ってくれる女の人は次々に現れるし、昔の友だちと再会して飲んだくれるのは楽しいし・・・アパートから強制退去させられたアフリカ人たちと一緒に橋の下で寝るのも、平気。友だちのひとりは、ヴァンサンたちの溜まり場になっていた居酒屋を閉めて、大好きな玩具で子供たちと一緒に遊んでいます。その居酒屋の壁という壁には、やはり友だちのアルノーが絵を描いていたのですが、それも消されてしまいました。
後任の大臣も罷免されました。もうヴァンサンとは遠い世界です。
ヴァンサンもママも、友人たちも、楽しく暮らしています。ヴァンサンのママの家でのパーティーには、元妻も元愛人も、そして多分新しいガールフレンドも来ています。楽しい昼下がり。これを幸福といわずに何というのでしょう・・・

大笑いするようなコメディではありませんが、クスリクスリと笑える会話やシーンがたくさん。ママに扮するのは、ミシェル・ピコリ。見ているだけでおかしい。監督自身も友人のアルノー役で顔を出しています。

地位なんか関係ない。友だちがいて、楽しくお酒が飲めて・・・それが一番。見終わったあと、気持ちのよい映画です。

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西洋版お遍路さん

寒くなりました。3連休は、風邪が治らず、結局家から一歩も出ずに過ごしてしまいました。ゆるゆると下降線をたどる体力では、週5日仕事に行くだけで精一杯。こんなことではアカンのですが。

仕事を辞めた暁には、お四国さんにお遍路に行きたいものだと思っています。なぜならば・・・そういう分かりやすいきっかけでもないと、運動もせず、ただただ怠惰な生活に雪崩れ込んでいくだけのような気がするのです。で、お四国さん。88ヶ所巡らねばなりません。一回で全部回ろうなどと欲張らず、一国づつならどうかしらなどと、思案しております。仲間でも募りますかね。

コリーヌ・セロー監督 「サン・ジャックへの道」 (DVD)

スペインの北西の外れに、サンティアゴ・デ・コンポステーラというキリスト教の聖地があります。エルサレム、ローマと並ぶ3大聖地の一つだとのことで、古くから巡礼たちが訪れ、その巡礼路は、世界遺産に登録されています。

さてこの映画、こんなお話です・・・
日ごろ仲の悪い兄弟3人が、母親の遺産を相続するために、巡礼に出ることになりました。ガイドさんを含めて総勢9名の「歩きツアー」です。会社社長の兄、国語教師の真ん中の姉、アル中の失業者の弟という3兄弟はいがみ合っているし、なぜかイスラムの青年たちはいるし、ガイドさんは大忙し。でも、そんなことにはお構いなしに、とにかく毎日歩くのです。景色も目に入らないくらい、ひたすら歩く。自分の荷物はもちろん自分で背負います。だから、重い荷物に耐え切れなくなった人たちは、途中で余分なものを捨てていく。心身ともに、余分なものがそぎ落とされて行くにつれ、彼らにはある種の連帯感が芽生え始めます。そして、ついに一人の落伍者も出さず、9人は、サンティアゴ・デ・コンポステーラに到着するのでした。
・・・巡礼を終えて向かったスペイン最西端の海岸の美しいこと!

とてもよくできたロードムービーですが、夢のシーンは要らないんじゃないかと思いました。心象風景を夢で表現しようとしたのでしょうが、解説は要りません。ただ、ひたすら歩くシーンで充分です。しかし、いい映画。やっぱりヨーロッパの映画だなぁ、と思いました。

そういえば、昨年の秋、日経に「還暦カミーノ」という連載コラムが掲載されていました。還暦を迎えた日経の土田記者が、同じ巡礼路を歩いた記録です。お四国さんのほうは、バスツアーがあるみたいですが、先達さんも一緒に歩くツアーというのは、ないんでしょうか・・・

巡礼の旅は、目的地にたどり着くことよりも、聖地を目指して歩く過程にこそ意味があるのだと思います。洋の東西を問わず、何かをリセットするには巡礼の旅が一番だと、昔から人は知っていたのですね。

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不定愁訴とシェークスピア

10月になったとたんに、すっかり秋らしくなりました。なにより日の暮れる時間が早くなりました。夕方6時には窓の外が暗くなります。釣瓶落としの秋の陽は、一気に加速度がついていきそう。

このところの激しい気温の変動には、カラダがついていけません。それに、どうも秋の花粉症らしく、喉がイガイガ、目は痒い。秋は、喘息っぽくなるけれど、そんなに鼻水はひどくないなぁと、今、気がつきました。不定愁訴の典型のような体調。

調子の悪いときには無理をしない、と言う鉄則(?)を守って、ブログの更新もせず、本もあんまり読まず、お気に入りの映画のDVDばかり見ているのですが・・・

ジョン・マッデン監督 「恋に落ちたシェークスピア」 (DVD)

これは、何度見ても、よく出来た映画だなぁ、と思ってしまいます。ジョゼフ・ファインズの顔はあんまり好きじゃないし、グウィネス・パルトロウもちょっと現代的にすぎるよねぇ、とは思うのですが、シェークスピアとヴァイオラの恋と、劇中劇の「ロミオとジュリエット」が交錯して進んでいくテンポのよい展開に、息つく暇もありません。

名優たちの競演も楽しめます。ヴァイオラの結婚相手ウェセックス伯を演じたコリン・ファースは、体重を増やしてこの役に臨んだのでしょうか・・・小屋主のペンズロー役はジェフリー・ラッシュ。「パイレーツ・オブ・カリビアン」でキャプテン・バルボッサを演じている役者さんです。ベン・アフレックも、ルーパート・エヴェレットも、そしてジュディ・デンチも、みんな堂々と、そして楽しげにそれぞれの役を演じています。

トレバー・ナン監督 「十二夜」 (DVD)

「恋に落ちたシェークスピア」で、ヴァイオラが去った後、シェークスピアが書き始めたのが「十二夜」という設定になっていたので、やっぱり次はこれでしょう、というわけ。双子の妹が男装をしている、という設定は、当時女性の役は男優が演じていたことを考えると、虚構が二段構えになっているという構成の妙があり、台詞は美しく・・・非常に洗練されたコメディだと言えます。

脚本・監督のトレバー・ナンは、最年少でロイヤル・シェークスピア・カンパニーの芸術監督になった演出家です。厚みのある映像化。コーンウォールのセント・マイケルズ・マウントあたりでロケをしていることに、今回初めて気がつきました。何といっても、見てきたばかりの所ですからね、ちょっとうれしかったりして。

ケネス・ブラナーの監督作品と比べると、やり過ぎたところがなく、安定感のある仕上がりです。この映画も好きなんですよね。

さて、はやく秋晴れが戻って、不定愁訴も解消されるといいのですが・・・

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麦の穂をゆらす風

ケン・ローチ監督 「麦の穂をゆらす風」 (DVD)

今年はまだ一度も映画館に足を運んでいないような気がします。演劇だと、それなりに頑張って出かけていくのですが、映画だと「見逃してもDVDがある」とばかり、気が緩むのでしょうか。

さて、今年見た(もちろんDVDですが・・・)映画の中で、一番衝撃的だったのが、この「麦の穂をゆらす風」です。

独立運動とは一線を画して、自分は医者になる道を選ぼうとしたデミアン。ところが、幼なじみがイギリスの治安警察(特高みたいなものでしょうか)に虐殺され、また、ロンドンへ行くために乗ろうとした汽車の運転手の静かな抵抗を見、ついに自分も独立運動に身を投じることになります。デミアンの兄はIRAの幹部でした。やがて、英国が譲歩しアイルランドの権利を認めたとき、待ち構えていたのは、英国という共通の敵をなくしたアイルランド人同士の、過激派と穏健派の主権争いでした。とりあえず自治権を得たことを評価しようとする兄と、それには飽き足らず急進化していく弟・・・抗争のあげく、ついに、デミアンは兄の手で処刑されてしまいます。

アイルランド紛争を題材にした映画は「父の祈りを」「ボクサー」などこれまでにも何本か見ています。この「麦の穂を・・・」に描かれた時代が一番古くて、1920年代。それでもまだ100年と経っていません。最近の「クイーン」(まだ見ていませんが)を出すまでもなく、歴史的な事象を客観的に捉えようとするイギリス人の態度は、ともすれば感情に流されがちな東洋の島国の民とは両極端にあるような気がします。

強大な共通の敵の存在は、方針や哲学の違いを超えて、身内同士を団結させるものです。しかしながら、その楔が解けたとき、近親憎悪という怪物が姿を現します。スンニ派とシーア派の争いしかり、ツチ族とフツ族の争いしかり、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争しかり。わが国にも、連合赤軍の事件がありました。内戦ほど悲惨なものはありません。

人と人とが殺しあう戦いに、正しい戦争、正義や大義のための戦いなどというものは、ありえないと信じています。そんなものは、頭の悪い政治家のその頭の中にしか存在していないのです。

主義主張を声高に叫ぶわけではない、だからこそ、見るものの心がきりきりと痛む映画です。

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キリアン・マーフィー、ポードリック・ディレーニー 他 (2007/04/25)
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朝食はどちらで?

お彼岸も、お月見も迫っているというのに、この一週間の暑さはなんとしたことだったのでしょう!そんな中でも、ブーツを履き始めた若い人たちをちらほらと見かけるようになりました。季節を先取り、ってカッコいいですけど、さすがにもうそこまで頑張れません。オバサンは、寒けりゃ夏でもコートを着るし、暑けりゃ冬でも半袖で過ごす、てなもんです。

こんなに時差に苦しんだのは初めて、と言うくらい夜眠れず、蒸し暑さと睡眠不足で、かなり消耗しています。午前中ならいくらでも眠れるのです。昨日も今日も、また午前中ずっと爆睡してしまいました。どうやら相変わらず6〜7時間、体内時計が狂っている計算。

青息吐息。むかし、桃色吐息なんて曲もありましたが、あんまり考えずに、のんびり行きましょうか・・・

このところ、映画ばかり見ています。そういえば、イギリスへの往復の機内でも、ずいぶん映画を見たのでした。行きが、「ザ焼肉ムービー プルコギ」「舞妓Haaaan!!!」「ユー・ガット・メイル」。帰りが、「パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド」(途中で寝てしまったので2回も!)。
日本映画2本とパイレーツは、気に入りませんでしたねぇ。うるさくて。
あぁ、このところのラブコメ三昧は「ユー・ガット・メール」から始まったのか・・・

先週家で見ていたのは、飽きもせずに「ノッティングヒルの恋人」とか「ブリジッド・ジョーンズの日記」とか。おや、ヒュー・グラントばかり。

でも、でも、キリアン・マーフィーも、ついにちゃんと見ましたよ。

ニール・ジョーダン監督 「プルートで朝食を」 (DVD)
麦の穂をゆらす風」で、キリアン・マーフィーが気に入って、このDVDを買ってしまいました。彼、すごい俳優さん!今一番のお気に入りかもしれません。

この映画には、「差別」に関する二つの重いテーマが隠されています。一つ目は、をめぐるもの。アイルランドの片田舎の教会の前に捨てられていた男の子は、“パトリック”と名づけられました。アイルランドの守護聖人の名前と同じです。彼は、小さい頃から、女装してお化粧するのが大好き。成長してからもその性癖を隠すことがないため、養母や義理の姉からは、一家の恥さらしだと責められます。パトリックは “キトゥン”と名乗り、母親を探しにロンドンへ向かいます。

もう一つは、アイルランドの政治闘争。IRAの活動が過激だった70年代の状況が、キトゥンやその周りの人たちの生活に、どれだけ影を落としていたことか・・・子供の頃からの友だちを爆弾で失い、もう一人の友人もIRAの闘争の中で「処刑」されてしまいます。家を出たキトゥンを、キャンピングカーにかくまってくれた「恋人」も、IRAが隠していた武器をキトゥンが捨ててしまったと知って、逃げていきました。

キトゥンは、シリアスなものは嫌い。だから、みんながシリアスになる政治のハナシは嫌い。いつもささやくように話しながら、ふわふわと生きているように見えるキトゥンですが、大事なことはきちんと分かっているのです。

たくさんの70年代の音楽と、エピソードを細かくつないでいくシャレた脚本の構成が素敵。でも何よりもキリアン・マーフィーが素晴らしい。
プルートで朝食を プルートで朝食を
ニール・ジョーダン、リーアム・ニーソン 他 (2006/12/22)
ポニーキャニオン
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題名のプルートは、冥府、冥王、冥王星のPluto。「ティファニーで朝食を」とはちょっと違います。


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プロフィール

Author:Carat
ネコとゴロゴロしていたいけれど、
今しばらくは仕事中心の生活が続きます。
でも、日々愉しいMy Premier Life!

会社への行き帰りに、電車に揺られながら本を読む。
映画は家で見る。芝居は見に行く。
サッカーはテレビ観戦が中心。
そんな、余暇生活の備忘録。

2005年の記録はこちらへ↓
http://www.we-blog.jp/aqua/premier/

おまけのネコ写真ブログはこちらへ↓
http://www.showneko.net/


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