それでも本は読む

忘れないうちに、Wカップの間に読んでいた本のことを一言ずつ。

絲山秋子 イッツ・オンリー・トーク (文春文庫)
蒲田という街には行ったことがありません。思うに、町工場やオジちゃんオバちゃんのやっている店が雑然と同居する庶民の町ではないかと。間違ってもギャルが行きそうにないところです。
主人公は躁鬱病、絡む男たちはちょっと変。文体がさばさばして、女っぽさで勝負しようとしないのがいいですね。
「やわらかい生活」という題名で、映画化されています。面白かった、とアメリカで見た知人が言っていました。今、東京でも公開中でしたっけ?

伊坂幸太郎 「重力ピエロ」 (新潮文庫)
若い友人の一押しの作家さんです。去年、「ラッシュライフ」という作品を読んで、なんでこんなに、込み入った構成にするのかな、という感想を持ちました。この「重力ピエロ」のほうが、そういう意味ではマシですけれど。
面白く作ってあります。ただ、作為が目立って私にはあまり共感できるものがないような…受け取り手の問題ということにしておきましょうか。
若い人たちの間では、本当に人気が高い作家さんですし、別に何が悪いということはないんですけれどね。

丸谷才一 「輝く日の宮」 (講談社文庫)
何を隠そう、丸谷才一さんの小説は初めて読んだのですが・・・この小説は、文体が章ごとに変わって難解だのなんだのという評を目にしていたのに、すらすら読めたのがある意味ショックでした。伊坂さんのような若い作家の言葉には引っかかるものが多いのに、大ベテランの文章には違和感がないなんて・・・自分の年齢を再確認いたしました。はい。
討論会での主人公の言葉遣いが変です。一応学者さんという設定なんですし、普通もう少し丁寧な言葉を使うでしょ?

吉田修一 「東京湾景」 (新潮文庫)
最近、私の作品評価の基準は、通勤電車の中で座れたあと、寝るか寝ないか。今ひとつ気に染まない作品だと、座れたとたんに本を開いたまま寝てしまいますし、すんなりとその世界に入り込めれば、座れてもズーッと読んでいる。この作品も、一気に読みました。
吉田さんは、今一番乗っている作家さんの一人だと思っています。この作品は、テレビドラマの原作になっていましたけれど、テレビのほうは妙なものをくっつけすぎて大失敗。原作はこんなにシンプルで良いのに。
大学を出て一流企業でそれなりの仕事をしている女と、倉庫で働く男との恋です。きっかけは、出会いサイトで女は偽名を使っている。ケータイやネットが生活の一部になってしまっている昨今の若い人にとっては、そんな出会いもあるのでしょう。吉田さんのすごいところは、そういう今はやりの設定を使いながら、人の心の動きを丁寧に掬い取っていることだと思います。


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CATEGORY : | THEMA : 読んだ本。 | GENRE : 本・雑誌 |

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ネコとゴロゴロしていたいけれど、
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でも、日々愉しいMy Premier Life!

会社への行き帰りに、電車に揺られながら本を読む。
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サッカーはテレビ観戦が中心。
そんな、余暇生活の備忘録。

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