西洋版お遍路さん

寒くなりました。3連休は、風邪が治らず、結局家から一歩も出ずに過ごしてしまいました。ゆるゆると下降線をたどる体力では、週5日仕事に行くだけで精一杯。こんなことではアカンのですが。

仕事を辞めた暁には、お四国さんにお遍路に行きたいものだと思っています。なぜならば・・・そういう分かりやすいきっかけでもないと、運動もせず、ただただ怠惰な生活に雪崩れ込んでいくだけのような気がするのです。で、お四国さん。88ヶ所巡らねばなりません。一回で全部回ろうなどと欲張らず、一国づつならどうかしらなどと、思案しております。仲間でも募りますかね。

コリーヌ・セロー監督 「サン・ジャックへの道」 (DVD)

スペインの北西の外れに、サンティアゴ・デ・コンポステーラというキリスト教の聖地があります。エルサレム、ローマと並ぶ3大聖地の一つだとのことで、古くから巡礼たちが訪れ、その巡礼路は、世界遺産に登録されています。

さてこの映画、こんなお話です・・・
日ごろ仲の悪い兄弟3人が、母親の遺産を相続するために、巡礼に出ることになりました。ガイドさんを含めて総勢9名の「歩きツアー」です。会社社長の兄、国語教師の真ん中の姉、アル中の失業者の弟という3兄弟はいがみ合っているし、なぜかイスラムの青年たちはいるし、ガイドさんは大忙し。でも、そんなことにはお構いなしに、とにかく毎日歩くのです。景色も目に入らないくらい、ひたすら歩く。自分の荷物はもちろん自分で背負います。だから、重い荷物に耐え切れなくなった人たちは、途中で余分なものを捨てていく。心身ともに、余分なものがそぎ落とされて行くにつれ、彼らにはある種の連帯感が芽生え始めます。そして、ついに一人の落伍者も出さず、9人は、サンティアゴ・デ・コンポステーラに到着するのでした。
・・・巡礼を終えて向かったスペイン最西端の海岸の美しいこと!

とてもよくできたロードムービーですが、夢のシーンは要らないんじゃないかと思いました。心象風景を夢で表現しようとしたのでしょうが、解説は要りません。ただ、ひたすら歩くシーンで充分です。しかし、いい映画。やっぱりヨーロッパの映画だなぁ、と思いました。

そういえば、昨年の秋、日経に「還暦カミーノ」という連載コラムが掲載されていました。還暦を迎えた日経の土田記者が、同じ巡礼路を歩いた記録です。お四国さんのほうは、バスツアーがあるみたいですが、先達さんも一緒に歩くツアーというのは、ないんでしょうか・・・

巡礼の旅は、目的地にたどり着くことよりも、聖地を目指して歩く過程にこそ意味があるのだと思います。洋の東西を問わず、何かをリセットするには巡礼の旅が一番だと、昔から人は知っていたのですね。

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CATEGORY : 映画 | THEMA : DVDで見た映画 | GENRE : 映画 |

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