8月30日: Deja Vu?

友人の娘さんが、この夏、ロンドンに遊学中。明後日には、Continentに行ってしまうというので、午後、SOHOの不思議なCaféで、お茶をしました。水族館のようなインテリアで、中国茶と飲茶、それに洋風のケーキを出す、というModern Chinese。

どこで会っても見間違うことがないくらい、友人と瓜二つのお嬢さんと話をしていて、Déjà vuと言うかなんと言うか、実に奇妙な感覚に陥りました。双子の母と娘。性格は違うようですが、容姿と笑い方がそっくり。そのあと、一緒にLeicester Square近くの旅行ガイド・地図の専門書店へ。Covent Gardenは、Thursday Night Marketだとかで、かなりの人出でした。

これは、AuthenticなSOHOのパブ。
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お嬢さんは、Artistなのです。イラスト描いたり、アニメーションを作ったりしています。若い人はいいですね。ほんのわずかの期間であったとしても、日本を離れることで、得られるものがたくさんありそうです。その時にはわからないかもしれないけれど。

待ち合わせの前は、ちょっと探し物をしにRegent Streetへ。探し物は見つかりませんでしたが、Picadilly Streetで和菓子屋さんと日本食デリが隣り合っているのを発見。おすしや唐揚げを、イギリス人ビジネスマンがテイクアウトしていました。そうそう、Libertyはずいぶん変わったかもしれない。以前よりも、アメリカのGumpに近い感じになったような気がしました。
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2007/08/31 16:06 | COMMENT(1)TRACKBACK(0)  TOP

夏休み

もう夏も終わろうという頃になって、待望の夏休み。休暇初日にイギリスへ、帰国翌日から出社、というイギリスに旅行するだけの夏休みです。

今回の旅行のテーマは、30年。半年暮らした街を、30年ぶりに2週間過ごすために訪れるという、ただそれだけのことなんですけど。あとで、「あの日はなにをしてたっけ」とならないように、行動記録をブログにアップしておきます。




8月29日

ロンドンへのフライトの中で、ふと、気がつきました。本当に、いろんな意味で、30年なのだと。
これまで、片手には余るほど何度かイギリスには来ています。ただ、仕事での出張があったときに、帰国前に現地で一日二日休暇を取ることにしてロンドンに立ち寄るというパターンばかり。考えてみたら、日本からまっすぐロンドンに飛んできたのも30年ぶりのことでした。

JL便、満席でした。そろそろ夏休みは終わりなのに、どうしたことでしょう。エコノミーで12時間。窓際の席だったため、通路に出てストレッチというわけにも行かず、もう少しでエコノミークラス症候群。脚、痺れてましたもの。

ヨーロッパ便は、お日様を追いかけて空を飛びます。シベリア上空は厚い雲に覆われて、陸地は影も形もありませんでしたが、スカンジナビア半島に入るあたりからは、雲の切れ間から、地上が見えるようになりました。これは、オランダ上空で撮った写真です。
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ヒースローも大混雑。入国審査のカウンターの前には、九十九折の通路が作ってあるのですが、日光のいろは坂よりも曲がった回数が多かったかもしれません。一日早くロンドンに着いた友人と、そのお友だちで私まで泊めてくださるというロンドン在住の方が、空港まで迎えに来てくれていました。ありがたいこと!
何よりもありがたいのは、たとえ10日ほどでも、スーパーに買い物に行ったり、洗濯したり・・・普通の生活が送れることです。Holidayのアイリスの家のように、Cozyなロンドン郊外の家は、大好きです。
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ロンドンはよいお天気。カラリと晴れて、気持ちのよい晩夏の日。



2007/08/31 15:54 | COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

残暑継続中

暑いだの寒いだの、あんまり愚痴りたくはないのですが・・・やっぱり暑い!こんなに暑いと、疲れがたまります。待ち焦がれた夏休みが、もうすぐそこまで来ているのですが、こんなことでは休暇を取るのが遅すぎて、休み中はずーっと寝てたなんてことにもなりかねません。

ところが「夏痩せ寒細り」とはまったく無縁。不思議なことでございます。

キャメロン・クロウ監督 「エリザベス・タウン」 (DVD)

オーランド・ブルーム君の現代劇を初めて見ました。これまでは、妖精の王子や海賊という、おとぎ話キャラクターでしたから。

いいじゃないですか、オーリー君。会社に大損害を与えて首になった青年、ドリューを、繊細に演じています。

こんな映画です。
エリートが一夜にして落伍者になってしまい、落胆のあまり自殺の方法を考えていたところに飛び込んできたのは、父親の死という悲しいニュース。なんと彼は、父の遺体を引き取りに行く羽目になり、初めて父親の生まれ故郷を訪ねます。彼が乗ったオレゴンからケンタッキーへのフライトのスチュワーデス、クレアとの長い長い携帯電話でのおしゃべりや、叔父やいとこたちとの葬儀をめぐる打ち合わせのなかで、ドリューは、再出発の意欲を取り戻していくのでした
チャンチャン。

時々仕事で行くジョージアの田舎町も、エリザベスタウンみたいなものです。こういう街では、パスポートを持たずに一生を終える人も少なくありません。NYやCaliforniaですら、行くことはない。でも、かの人々こそが、本当のアメリカ人なんでしょう。純朴で、親切で・・・草の根アメリカ人万歳!(信じてはいませんが。)

昔は日本もそうでした。人情ってものがありましたからね。でも、最近は人情なんて、天然記念物みたいに思っている人のほうが、体制派なんですよね。はてさて。

オーリー君、なかなか結構でした。スチュワーデス役のキルティン・ダンスト、独特の間を持つ女優さんですね。こちらもなかなか結構でした。

あぁ、脈絡もなく口ずさむスピッツの田舎の生活!名曲です。

2007/08/27 23:58 | 映画COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

処暑ですが

そろそろ秋風が立つとされている頃ですが・・・今年はそうも行かないようです。今日、韓国の方から受け取った(仕事の)メールにも、今年はめっちゃ暑い、的な表現あり。弟の住むアメリカのユタ州も暑いそうですし、ヨーロッパも局地的に暑いらしい。やはり、異常気象としか言いようがありません。

しかし、そんな中でついに読了! 褒めてあげよう。

アラン・ムアヘッド 「白ナイル」 (筑摩叢書)

実は、ズルしました。読み始めたのは英語版だったのに、読み終えたのは、ようやく手に入れた篠田一士訳だったという不思議。もう2ヶ月くらい、結構頑張っていたんですけど、白状すると、地名・人名で混乱しました。

知識として、バートン、ペイカー、リビングストン、スタンレイなど、19世紀後半にアフリカと言う未知の大陸に挑んだ探険家たちの名前は知っています。でも、彼らと同時代に生きたアフリカの人々の名前は、目にする機会がありませんでした。探検家たちが出会ったのは、名もない人々ではなく、いわゆるブラック・アフリカの奥地に君臨していた君主だったのです。

彼らイギリス人探検家たちを、ナイル源流探しに駆り立てたものは、一体なんだったのでしょう。すくなくとも、動機は各人それぞれだったのでしょうが、アフリカの地図の空白を埋め、ナイルの源流を探すことが、その時代のイギリス、ドイツ、ベルギーなどの帝国主義的な領土拡大政策と軌を一にしていたことは確かです。男のロマンだけでは、探検隊を組織することもできなかったはずです。

余談ですが、ナイル探検をしたバートン氏が、バートン版アラビアンナイトのバートン氏と同一人物だったとは、驚き以外の何者でもありませんでした。

2007/08/23 23:58 | COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

人間ー感情=人形?

この暑さで、生き物としての私の反応が、どんどん低下しているような気がします。それに感覚も、回路を遮断してあえて何も感じないように鈍くしているかのような・・・
私の意志とは別のところで、妙な防御装置が働いています。

石田衣良 「東京DOLL」 (講談社文庫)

もうやめよう。と新作(と言っても文庫ですから、初版の出版からは数年後)を読むたびに思っているのですが・・・手持ち無沙汰だと、つい駅のホームのキオスクで買っちゃったりして。
だって、すぐ読めるんですもの。地味〜に、おとなしく、low-keyで過ごしている時には、便利です。・・・何も考える必要がない、何も考えさせない作者の才能・・・

でもね、フィクションと嘘は違うと思うのです。石田さんのアキバ系のお話は、フィクションと言うより嘘。法螺話なら許すけど、適当に流行の風俗を取り入れて、かっこつけて・・・でも設定そのものがいい加減すぎるの。世の中そんなに甘くありませんぜ、お奉行様。


ノーマン・マクリーン 「マクリーンの川」 (集英社文庫)

原題は、“A River Runs Through It”です。ほら、ブラッド・ピット主演のいい映画があったでしょ?あの原作。
ひたすら渓流でフライ・フィッシングをするシーンがあったことを思い出して、涼しい気持ちになるかしら、と読んでみました。が、残念ながら、涼しい気持ちにはなれませんでした。
だらしない義理の弟が、ひどい日焼けをおこすほど強い日差し。いくら水があっても、涼しくはありません。実は、水面の照り返しは、都会のアスファルトの照り返しにも似て、ものすごくきついのです。河口近くの穏やかな流れですが、毎日川を見ている私には、よくわかるんです。と威張ったりして。

釣りの好きな人には堪えられないでしょうね。キャスティングの技術、釣り人の心理など、細やかに平明に描かれています。釣りを知らない私の興味は、兄弟の絆の強さだけかな。

この作者もスコットランド系。似ていなくもない経歴ですが、アリステア・マクラウドのほうが好き。もっと詩的。もっと思索的。とはいえ、この暑さでは、思索を深める気になんぞ、とてもなりませんが。

本当に、いつまで続くぬかるみぞ!早く涼しくならないものか・・・

2007/08/20 23:06 | COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

詐欺の一種

昨日は、暑かったですね。40度ですよ、40度!湿気が多く風もないところでの40度は、人間の活動できる温度ではありません。日本が温帯なんて詐欺みたいなものじゃありません?40度を超えた街が3ヶ所も4ヶ所もあるなんて、熱帯以外の何ものでもない。ラニーニャの影響だとかいう話ですが、ケッ、てなもんです。
くそ暑いぞ〜

英語では、汚い罵り言葉をswear wordと言います。この手の言葉のたくさんある言語、ない言語、世界の言語もいろいろですが、英語のswearには、誓うと言う意味もあります。誓うと罵るが同じ言葉だなんて、ちょっと面白い。日本語も、各地の方言はswear wordがはるかに豊かです。共通語に比べると、ね。
というわけで、swear wordをそのまま題名にしたお話。

絲山秋子 「逃亡くそたわけ」 (講談社文庫)

自殺未遂で入院させられたはなちゃん、「なごやん」を強引に誘って、精神病院から逃亡します。なごやんのルーチェで、九州を南へ南へと旅をして・・・
あ、病院は博多です。はなちゃんはじめ、入院患者のほとんどが北九州から佐賀にかけての北部九州一帯の言葉を話すなか、なごやんだけは標準語で話しています。ホントは名古屋出身なのに、東京の大学に行って、名古屋を捨てたんですね。せっかく東京の大学に行って、東京で就職したのに九州に転勤だなんて、かわいそうにねぇ。挙句の果てに名古屋出身がばれちゃって、郷土銘菓の名前で「なごやん」と呼ばれることになってしまったなんて!こうなると滑稽

亜麻布二十エレは上衣一着に値する
はなちゃんの幻聴です。なんだかよくわかりませんが、いかにも正しそうなお言葉。出だしのこの言葉で、なんかすごい、と思ってしまったのでした。

はなちゃんは、なごやんを急きたてて病院から遠ざかろうとします。でも、道中で薬がなくなってきて、さあ大変。ふたりとも、病院で山ほど薬を飲んでいたので、自分に必要な薬のことはよく知っています。運良く阿蘇の猫山メンタルクリニックで、必要な薬を処方してもらうことができました。嘘だよねぇ、阿蘇にメンタルクリニック?いや、意外に似合っているかもしれない。

へぇ、こんなにたくさん薬を飲むんだ・・・私は、肩こりがひどいときにセレナールを処方されて、え、これってもともとは神経症の薬じゃんか、と思ったことがありますが。

躁鬱のお勉強になります。九州の方言のお勉強もできます。(ちょっと違う?というところもありますが。)はなちゃんの勢いに釣られて、がんがん読めます。とりあえず動いてみれば、道は開けるのかもしれない。人間関係も、病気も、何もかも。

そうそう、久しぶりで「しゃーしい」と言う言葉に触れました。うるさい、せわしない、と言う意味ですが、親と話していても「しゃーしいね、あんたは」と言われることが少なくなりました。うふふ。私ももう、いい大人ですもんね。

エンディング、ヒロインはなちゃんは博多弁の子なのに、薩摩富士に向かって
「くそたわけ」
なんて、国籍不詳名古屋風味の言葉で叫びます。一種のカタルシス。映画化されたそうですが、本当に映画みたいな終わり方。

開聞岳、見に行きたいな。その時、私はどこの言葉で叫べばいいのでしょう・・・

2007/08/17 08:34 | COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

真夏の読書

夏に読む本は、涼しさよりも暑さを感じさせるもののほうがいい。いかにも夏!
もう、ほとんどやけくその世界です。

松浦寿輝 「半島」 (文春文庫)

出だしの文章、読点がありません。87文字。次の文章、76文字。同じく読点なし。こういう文体で行きますよ、という宣言ですね。もちろん、最後まで読点なしというわけではなく、3番目の文章からは適宜出てきますけれど、それでも読点はとても少ない。読点がないと、文章にねばりが出ます。それも計算のうち?で、とにかく暑苦しい。

さて、このお話の舞台になっているS市はどこでしょう・・・「瀬戸内海に向かって南に突き出した小さな半島の先端にある」ことになっています。「半島の先には島があり半島の先端とその島とをひっくるめたものがS市」なのだそうです。
好奇心いっぱいの私は、地図を見る。さしすせそ、島・・・下関がこの条件に当てはまりますけれど、半島と言うほどではない。それに、読み進んでいると、もうすこし東寄りの、たとえば尾道あたりの海が浮かびます。あとがきで作者自身が「とりあえずの名前を与えた架空の土地」としている以上、探し物は見つかりっこありませんが。

S市は、桃源郷のようでもあり、もっと俗っぽい町のようでもあります。主人公の迫村は、大学を辞めトランクにはやりかけの翻訳原稿を詰め込んでこの町にやってきました。はからずも教え子に会ってしまったり、老人たちとの交流が深まったりしますが、ちゃんと若い女性も登場します。戸川老人の娘、佳代さん。この方は古風な美人のようですが、前衛舞踊の踊り手でもあります。迫村と短い同棲生活を送る中国人の樹芬。こちらはもう少しエキゾチックな面立ちの美人らしい。この迫村という、不惑を越えても惑い続ける中年男の魅力は、どこにあるのかと、しばし考えました。作者の投影かしらん?

迫村と一緒に夢うつつの世界を彷徨っているような心持になりました。実際、電車の中で読みながらうつらうつらとしてしまい、でも私の頭の中にはさまざまな言葉と物語が満ちていて、それが小説の言葉なのか自分の言葉なのか判然としなくなってしまったのでした。こういうのも、好きです。


2007/08/14 00:20 | COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

残暑お見舞い申し上げます

毎日、死ぬほど暑くありません? 新聞を取りに行く朝6時ごろでさえ、暑い。
でも、関東はお盆が過ぎると朝晩の風が涼しくなるのだからと、それを信じて、あと1週間、酷暑に耐えなければ!
自信はありませんが・・・

そんな暑さの中、与野本町まで行ってきましたよ。日傘をさして、ね。

脚本:坂手洋二 演出:蜷川幸雄 「エレンディラ」 @埼玉芸術劇場

原作:ガルシア・マルケス 脚本:坂手洋二 演出:蜷川幸雄 音楽:マイケル・ナイマン 出演:中川晃教/美波/瑳川哲朗/國村隼/品川徹/石井愃一/松下砂稚子/立石凉子/あがた森魚


パンフレットに見世物祝祭劇と銘打ってあります。確かに、鯨やバスタブが空を飛び、オレンジのなかにはダイヤモンドが実り・・・雨は降るわ、舞台の上をジープが走り回るわ、お墓までエレンディラの一行についてまわるわ、美波ちゃんは脱ぐわ・・・そういうものとしてみれば、とても楽しい。でも、ちょっと冗長でしたね。12時半開演、2回の休憩をはさみ、終演が16時40分くらい、だったかなぁ。

ギリシア劇のように語り部がいます。それも2組。男女の語り部は、実のおばあちゃんに娼婦にされてしまったエレンディラの物語を語ります。彼らは、人の集まる広場で、紙芝居にした「エレンディラ」を演じているのです。伝説の伝播者という役回りですね。もう一人はかつてエレンディラの伝説に基づいた小説を書いた老作家。彼も、別の意味で伝説の伝播者であったのですが、30年後にエレンディラ伝説の真実を求めて、伝説の舞台となった場所を再訪したというわけ。

果たしてエレンディラは実在したのか、背中に羽のある老人がウリセスの30年後の姿なのか、そんなことはどうでもいいのです。大切なことは、信じるということ。眼に見えないものを信じる力。

SHIROで見た中川くんが出演するというので、ちょっと楽しみにしていたのですが・・・この舞台の主役はおばあちゃんでしたね。エレンディラが、あるいはウリセスが主役というならば、おばあちゃんを演じた瑳川さんに存在感がありすぎました。瑳川さん、久々にやりがいのある役だったのではなかったかと思います。
中川くんは、まだまだ少年の青さが感じられます。そこがいいんですけど。SHIROの頃よりも、演技に幅が出たような・・・ちっちゃいのに、ほんとうにすばらしい声!
蜷川さんは、相変わらず、空間の使い方がお上手です。スペクタクルなものを楽しんで演出、という感じなのでしょう。お年ですし、それで十分、かな。


2007/08/12 15:13 | 舞台COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

秋立つ日

もう立秋です。信じられないほど短い夏。といっても、これからしばらくはきびしい残暑が続くのでしょう・・・

あっという間に1週間。ボーッと過ごしています。やっぱりこの暑さでは何をする気にもなりません。むしろ、暑いときには頑張ってはいけないのだと思います。年ごとに貯まる皮下XXや内臓XXのせいか、冷房なしではやっていけません。

実は、ずーっと、元気じゃありません。不定愁訴とでもいうべきか。特に困っているのは眼ですけれど。老眼は進むし、霞むし・・・いろいろなところで、効率が悪くなっているのを実感します。ポンコツですもんねぇ。休息とりつつ、ゆるりゆるりと参りましょう。携帯電話も戻ってきたし・・・

ナンシー・メイヤーズ監督 「ホリディ」 (DVD)
見にいけなかったので、DVDになるのを待ち構えていた映画です。発売日にちゃんと届くAmazonのありがたさ。

不覚にも涙が出ました。キャメロン・ディアスふんするアマンダが、涙を流している自分に気づいて、ジュード・ロウふんするグラハムのもとに戻るところで。
2人のヒロイン、アマンダもアイリス(おお、麗しのケイト・ウィンスレット!)も、どこか自分を抑えて、あるべき姿を演じているようなところがあります。家を交換してまったく違う世界に身をおいたことがきっかけで、彼女たちは自信をとりもどし、本来の自分の姿に立ち返ることができました。もちろん、そこには新しい恋もあるのだけれど。

イギリス組は、編集者の兄とコラム担当記者の妹という活字の世界の人たち(美しいご兄弟ですこと!)。対するハリウッド組は、予告編制作会社を経営するアマンダ、仕事仲間の音楽家、かつての名脚本家などなど、映画関係者。予告編もどきのアマンダの妄想(ちょっと言いすぎですが)や、映画音楽、小物としての映画の扱いが洒落ています。

アイリスが偶然出会って親しくなった老人は、ハリウッドの黄金期の脚本家でした。このアーサー老人がとてもいい。「映画には主演女優とその親友が登場する。君は主演女優なのに、なぜか親友の役を演じている」って、そういう風に言われたら、たとえ私でも元気が出るというものです。

2007/08/08 23:53 | 映画COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

梅雨明けの台風

やっと、本当にやっと梅雨が明けたと思ったら、今度は台風襲来。このところのお天気は、いったいどうなっているのかと首を傾げたくなるような・・・そんな中で、夏の高校野球、甲子園出場校が続々と決まっています。去年のハンカチ王子のあとじゃ、ちょっとつらいですね、今年の選手達は。

重松清 「熱球」 (徳間文庫)

主人公のヨージは、元高校球児。地方の進学校が、県予選の決勝まで駒を進めるのは大変なことですが、彼らのチームはそこまで勝ち進みました。けれど、たった一度の甲子園の夢は、不祥事による出場辞退であっけなく幕を閉じてしまいました。彼は、そのあと、故郷を捨て東京の大学に進み、仕事をし、家庭を持ち、故郷とは縁を切って暮らしてきました。急逝した母親が、自宅を二世帯住宅に建て替えていたことも、葬式の日に知ったほど。

はずみで仕事を辞めたあと、大学の教師である妻がアメリカに1年間留学したのを機に、ヨージは小学生の娘と二人、故郷に戻って父親と暮らすことになりました。東京暮らしのほうが長くなってしまった彼には、懐かしさよりも戸惑いの方が大きかった。それでも、昔のチームメートとの再会があり、寡黙な父親の気持ちも理解できるようになり・・・まあ、いろいろありまして、ヨージは、再出発を果たすことが出来ました。

父親とヨージ、ヨージと娘の美奈子、ヨージと妻、妻と娘の美奈子・・・家族の中での、一対一の人間関係が、もつれたり解きほぐされたりしていきます。個と個が真正面から向き合わなければ、家族といえど、何も生まれてはきません。絆はぶつかり合いの中でこそ深まっていくものかもしれませんね。主人公の青春の再発見と、家族の別れと再生という二つの物語が織りあわされた、しみじみと心にしみるお話です。


2007/08/02 23:34 | COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

○○○い生活

○○○い生活、というパターン、西武百貨店のキャッチコピー「おいしい生活」以来、よく見かけるようになりました。「おいしい生活」の産みの親は糸井重里さん。
○○○○には、どんな形容詞も入れられますが、特に相性がよいのは、「○○しい」となる言葉。うれしい生活、おかしい生活、たのしい生活、かわいい生活、ただしい生活、かなしい生活、さびしい生活、わびしい生活、くるしい生活、きびしい生活、まずしい生活・・・きりがないのでここらでやめておきましょう。

廣木隆一監督 「やわらかい生活 (DVD)

It’s only talk. 口だけじゃん、のどこをどうひねったら「やわらかい生活」になるのか不思議ですが・・・。ヒロインの寺島しのぶと彼女を取り巻く4人の男たち、達者な役者さんが揃いました。大学の同級生でEDの区会議員候補=松岡俊介、インテリ痴漢=田口トモロヲ、うつ病のヤクザ=妻夫木聡、家出して転がり込んできたいとこ=豊川悦司。トヨエツ以外、ある意味チョイ役ですよ。その芸達者な役者さんを従えて、躁鬱病の女性を演じる寺島しのぶさん、上手いですねぇ。彼女の映画は始めてみたのですが、感心しました。両親と親友を亡くし、病気で入退院を繰り返した女性にしか見えません。

原作は、絲山秋子さんの「イッツオンリートーク」。去年読みました。「総合職でバリバリ働いていた→すっぱり辞めた」という作者の体験から生まれた作品。デビュー作です。小説の感想はこちらをどうぞ。(たいしたことは書いていませんが)

東京のハズレの蒲田は、35歳女ひとりでも、気張らず気取らず暮らせる街のようです。私は行ったことはないんですけど、古タイヤで作ったゴジラの公園とか、観覧車(東急プラザの屋上?)とか、いかにも場末っぽい風情の焼鳥屋とか、本当に「粋のない下町」。小説を読んで想像していた街が、いつか見た街になりました。でも、私は住みません。

2007/08/01 00:14 | 映画COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

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