歌のちから、声のちから

昨年末に見た劇団新感線のロックミュージカルSHIROH」が、ゲキXシネというものになったというので、見に行ってきました。
映画館のスクリーンで見るのですが、映画ではありません。基本的には、舞台をそのまま撮影したものです。が、舞台中継スタイルではなく、カメラが自由に動き回って登場人物に寄り添って行ったり、若干の映像処理が施されたりしています。

島原の乱の指導者、SHIROHは二人いたというお話。一人は、島原の益田四郎時貞。もう一人は、天草の孤児シロー。幼い頃持っていた不思議な力をなくした島原の四郎は、反乱の旗頭に祭り上げられることを拒んでいます。一方、天草のシローの歌には人の心を操る力があります。リオという少女の幻に導かれるように、この二人が出会い、3万7千の群集を率いて立ち上がるのです。そこに、知恵伊豆と呼ばれた松平伊豆守や彼の使う密偵たちが絡んで、一直線にカタストロフへと突き進んでいく悲劇。

舞台とゲキXシネと両方見たわけですが、迫力はやはり舞台。でも、帝劇のような大きな舞台では見ることがほぼ不可能な、役者さんたちの細かな感情表現などを見るには、ゲキXシネ。

しかし、このお芝居(ミュージカル、と言うべきですが)は、ほぼ全篇歌いっぱなしなのに、役者さんたちが見事です。四郎役の上川隆也サンは舞台栄えがして見事なものですし、シローの中川晃教サンは役柄ではなく彼自身が「神の声」の持ち主だと思います。メッセージを歌にのせて届けることのできる稀有の才能を持った人。

そうそう、女優さんたちも、涙を流しながら演じています。歌だから、台詞よりも感情移入が激しくなるのでしょう。
声のちから、歌のちからに圧倒されます。

伊豆守の台詞には、「反乱のエネルギーを一箇所に集めて大きな花火を上げる」、「欲しいのは3万7千の死体ではない。3万7千を鎮圧したという言葉だ」など現代への比喩がいくつか。これらの言葉に込められた作者の今の時代の私たちへの思いは、役者さんたちが生身をさらしている舞台のほうが強く感じられたような気がします。映像だと、流れていってしまうんですよね。不思議なことに。

荒削りな、不思議なエネルギーにあふれたお芝居です。ゲキXシネは、9月9日まで渋谷のシネクイントで上映中。
いかがですか?

2005/08/31 06:36 | 舞台COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

生体認証

ご存知の方も多いと思いますが、9.11以降のセキュリティ強化の一環として、アメリカでは、入国審査時に外国人に対する指紋と顔写真の登録を義務付けています。入国審査官の質問が終わると、両手の人差し指の指紋をスキャンし、次に写真を撮られます。
ところが、この指紋のスキャンが大変でした。若い方は大丈夫でしょうが、ある程度の年齢になり、かつ、家事でしょっちゅう洗剤を使っている女性は、指がつるりとしてしまっているのです。油気も抜けているし、スキャナーが全く反応してくれません。
ランプが青に変わるまでの長かったこと!後ろの人がイライラしながら待っているのに、審査官はそんなことにはお構いなしです。

帰国の時は、空港の搭乗口付近に置いてあるUS Visit という端末で、まずパスポートを挿入して読み込ませ、あとは入国時と同様の操作で両手人差し指の指紋と写真撮影。これも、スキャナーが反応せず係員のお世話になりました。

このところ、銀行カードにラップトップPCに、と、あたかも完璧な認証であるかのように、指紋認証が取り入れられています。もしも、マンション入口のオートロック解除を、鍵ではなく指紋で行うことになったとしたら、私は家に入れなくなってしまうのかしら・・・
要するに、生体認証は万能ではないということの左証ですね。


* * * * * * * * * * * * * * *

空港のラウンジや機内で書いたものを、25日、26日と、バックデートしてアップしました。それ以外は、長旅の疲れで、無気力状態の週末。

2005/08/28 21:21 | COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

機内映画館

結局3時間半出発が遅れました。台風はどうなったのでしょう、道中揺れはあまりひどくありません。
今回も、機内であまり眠れず、ボーっと映画を見ています。

トスカーナの休日」
Bunkamuraで観たのはいつでしたっけ・・・ダイアン・レインが老けちゃいましたね。でも、こういう心温まる映画は結構好きなんです。離婚してぼろぼろになった主人公が、衝動買いをした家を修復していく過程で、トスカーナの人々と知り合い、土地になじんでいく。
あーあ、私も、家を一軒ポーンと買える位の資力があれば!

「Ice Princess」
ハーバードの奨学金獲得を目指して勉強一筋の高校生が、実験テーマに選んだフィギュア・スケートを自分もやってみたくなる。彼女は、なんとフィギュア・スケーターとしての天分にも恵まれていることが分かり、娘のハーバード進学に期待をかけている高校(?)教師の母親と、進路を巡って対立してしまいます。
高いレッスン料を稼ぐために必死でアルバイトする主人公、仕事を二つ掛け持ちして頑張るアジア系の父親、自分の娘を勝たせようと、親切を装って競技会当日に新しい靴を主人公にプレゼントするコーチ、などなど、類型的ではあってもそれなりに物語にふくらみがあり、家族で楽しめる映画だと思いましたが、これって、典型的なアメリカン・ドリームの映画?

「Monster-in-Law」ジェニファー・ロペスとジェーン・フォンダが演じるヨメとシュウトメの喜劇。TVのインタビュアーとして正真正銘のセレブであるジェーン・フォンダが、番組を降ろされ、そのうえ一人息子がどう見ても育ちが良さそうではない、でも魅力的な若い娘と結婚すると言い出し・・・洋の東西を問わず、ヨメとシュウトメは争うもの。日本の嫁・姑ものと違うのは、グジグジと陰口を叩いたり、陰湿なイジメに走ったりするのではなく、あっけらかんとやり合うところでしょうか。
「子供の教育には口を出さないで!でも、子供たちを甘やかして、愛してやって。そして私たちが与えられないものを与えてやって。」というヨメの最後の台詞には、感動すら覚えます。

番組降板直前のインタビューで、ジェーン・フォンダが、世界中でCDが売れているティーンエイジャーの歌手に、「あなた、新聞は読みますか?」と問いかけ、「読まないわ」と言われてキレてしまうところも、おもしろい。学力の低下も世界的傾向のようです

2005/08/28 11:12 | COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

台風!

車の運転ができない私は、シャトルバスで1時間半かけてアトランタ空港まで出てきました。早めにチェックインも済ませ、頼まれたDuty Free商品も買い、本でも読んでいようとゲートにきたところ、なんと3時間遅れとのこと。台風だからだそうです。チェックインの時には定刻出発だと言われたのに!
こんなことなら、もっと遅いシャトルバスでもよかったのに、あ〜あ、どんどんお家が遠くなる。

悔しいので、大してお腹がすいていたわけではないのに、しっかりミールクーポンを貰ってフードコートに。バーガーやピザはちょっとね、と思いChineseにしたのですが、これがまた不味いの何のってとても食べられたものではありません。下手な考え休むに似たり。あ〜あ。

こういう日にはおとなしくしているに限ります。あと2時間、航空会社のLoungeで過ごすことにいたしました。机もあるし、電源もあるし、こうしてブログ用の原稿を書いておくこともできます。何たって「びじねすくらす」ですから。

ジェームズ・ジョイス 「ダブリン市民」 (福武文庫)
なんか変なものを持ってきてしまいました。旅行先を考えれば、いくらでも他に「旅行のお供」にふさわしい本があったのに、どうしちゃったんでしょう。ジョージア→風とともに去りぬ→タラ→アイルランド、という潜在意識化での連想?
とはいえ、アイルランドには私の心を動かす「何か」があります。妖精の話もたくさん読みました。映画のMy Collection − 我が谷は緑なりきライアンの娘も、父の祈りボクサーも、アイルランドを舞台にした映画。アンジェラの灰も。名作・佳作が多いですね。
ザ・デッドは、ダブリン市民に含まれる短編の「死者たち」が原作です。この映画も心に染み入る静かな作品で、好きな映画のひとつ。

さて、「ダブリン市民」です。この短編集を読み終えるといつも思うのは、へそまがりのアイリッシュは実に愛すべき人々だということ。一年中ほの暗く湿っぽい暗い空の下で暮らしていると、人間の心は屈折するのかなぁ。それともイギリスに搾取され尽くしたうえに、南北分断の悲劇が重なって、という社会的要因の方が大きいのかなぁ・・・

2005/08/26 21:23 | COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

ジョージアの「風致地区」

日本時間では、25日午前中ですが、こちらはまだ24日の夜です。9時を回ったところで、外にはまだ明るさがかすかに残っています。

今回の出張は日本からの連れがいなかったので、夕食が困りました。しかたがないので、「はい、XX時にロビーで」と言うようなお約束なしで、お腹のすいた時間にルームサービスを頼んだりダイニングルームに食べに行ったりというのも、案外気楽でよいものだと思うようにしていました。

一人でもそもそと食事をしていて気が付いたこと。
・ とにかく塩気が強い。ハムやドレッシングがSaltyです。味が濃いというのではないのだけれど、あんなにしょっぱいものが多くては、体に毒ではないでしょうかねぇ。
・ 甘い物が、やたらと甘い。どれだけ砂糖を使ったの!
南部料理の特徴とも思えませんが。

ここは古い町です。紡績業から栄えた川沿いの町で、古い家並みが保存されている地区があります。それぞれの家に、「1840」とか「1850」のように、建築された年代を示すプレートが嵌め込まれています。この写真の家は1850年の建築ですから築155年の木造建築というわけです。アメリカの独立は1776年、ジョージア州の成立が1788年、それに南北戦争の終結が1865年だということを考えると、確かに保存に値する歴史的な建造物だと思えます。

一度くらいは、ゆっくり南部の歴史探索をしてみたいのですが・・・

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2005/08/25 10:23 | COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

またアメリカへ来てしまった・・・

出張続きです。とほほ、です。気圧の関係で、せっかく痛みがとれてきた肋骨がまた折れちゃったりしたらどうしよう・・・
さりながら、お仕事です。会社勤めで口を糊しているのですから、ここは乗り切るしかありません。

8月22日 向田邦子「思い出トランプ」 (新潮文庫)
いつもの「父の詫び状」の代わりに、向田さんが直木賞を受賞したこの作品集を持ってきました。今回のヒコーキの友、です。
手練れの技を堪能した、というべきでしょうか。直木賞を得たときには、この作品集に収められた連作のいくつかが、発表早々に対象になったのだったと記憶しています。「花の名前」「かわうそ」「三枚肉」「男眉」のような中年を過ぎた夫婦の機微をつづったもの、「だらだら坂」「マンハッタン」のような中年男の悲哀をつづったものなどなど、それぞれの作品の主人公たちは若くはありません。が、ふと思い出される子供時代や若い頃の記憶が、彼ら、彼女らの哀歓を強調しています。
何度読み返しても飽きることのない作品。そして、脚本家向田邦子の面目躍如たるきわめて映像的な作品の数々です。

あ、今日は映画を見るのを忘れていました。情報誌の入っているポケットまで、手が届かなくて・・・

東に向かう時には、一日が長〜くなります。今日は一日が37時間!

ところで、メディキュット(ストッキング)は効きますよ。長時間フライトにも脚がむくみません。


2005/08/23 11:31 | COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

ワイドショー政治は困りもの

とにかくめったやたらと大見得を切るのが大好きな座長さんの率いる旅回りのコイズミ一座がやってきました。目端の利く座付作者がついているようで、外題のつけ方やキャッチコピーの選び方なんてなかなかお上手です。
今回の出し物は、郵政民営化。立花隆の「メディアソシオーポリティクス」第38回によれば、「すこしIQの低い人々」をターゲットにするのがコイズミ側近のPR戦略だそうです。

ホリエモン氏も何を考えているんだか、亀井サンの選挙区から無所属で出馬するそうですし、40代、第一線で活躍する女性知識人も総動員。ワイドショー政治もここまで来たか、とちょっとうんざりします。
各政党のマニフェストもでそろったところですし、マスコミにはしっかり本来の第四の権力としてのチェック機能を果たしてもらいたいものです。刺客なんて騒いでいる場合じゃないんだってば。

8月17日 W杯最終予選日本代表vsイラン代表 (BS)
どちらもW杯出場が決まっています。この試合で決まるのは、どちらが予選B組を一位で通過するかということだけ。要するに消化試合ですが・・・
またまた後半をリアルタイムで見て、試合終了後に前半を見るという時系列無視の見方をしたためか、なんだか、応援のテンションが上がりませんでした。
個人的には、かなりやばいぞニッポン、という思いが消えません。

8月17・18日 イアン・マキューアン 「アムステルダム」 (新潮文庫)
シニカルな作品です。かなり好き嫌いが分かれるだろうな、と思います。とてもイギリス的な登場人物ばかり。それぞれ世間的には成功者である作曲家と新聞編集長の妙な子供っぽさや、二人の倫理感のねじれ、そして不安。将来への不安、特に、老い・衰え・死に対する不安を抱えたこの二人は、お万が一の時には互いに安楽死させることを約束しあうのです。そこに、政治家のセックススキャンダルや、マスコミ報道に対する倫理を絡めて、きちんとした計算の上に書かれたお話。

8月20日 ロジャー・ミッチェル監督 「ノッティング・ヒルの恋人」 (DVD)
何度見ても、ほのぼのとした気持ちになれます。ハリウッドスターと古本屋さんとの恋物語。あら、ヒュー・グラントがふっくらしてる。ノッティング・ヒルは、東京だと麻布十番あたりの感じかなぁ。

もう長いことイギリスには行っていません。友人も帰ってきてしまったし、だんだん実生活ではつながりが薄れているのですが、世界一美しいイングランドの田園風景は、心の中で色褪せることがありません。なんてね。ちょっと気恥ずかしい言い方ですけれど、本音です。

2005/08/21 08:58 | 雑記COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

エセ・ベジタリアン

このところ朝食はヨーグルトと桃。桃は食べ飽きることがありません。この時期、桃は熟れてジューシーで、まさに水蜜桃。
夜はトマトとお豆腐があれば満足です。お昼はともかく、熱いものには手を出す気がせず、家では、卵以外の動物性蛋白質を、ほとんど摂取していないような気がします。
ベジタリアン?


8月14日−16日 村上龍 「希望の国のエクソダス」 (文春文庫)
なぜか家にありました。村上龍サンはあまり読まないのですが、日曜日、暇つぶしに読み始めたら、期待以上のおもしろさでした。経済の解説がちょっとうざいけれど。
パシュトゥーンの一員となった16歳の少年ナマムギ。彼がはからずも登場したニュースを見たことが契機となって集団不登校を始めた中村君やポンちゃんやその他大勢の中学生。なかなか巧い設定です。
ポンちゃんや中村君は、ASUNAROというネットワークを作り、事業を起こし、北海道に集団移住します。社会の規制の外に出て行こうとする人々が、結局自分たちのコミューンを作ってしまうのはヒッピーたちの頃から変わりません。人間はまさに社会的動物だから、生きていくためには集団が必要だということなのでしょうか。

8月15日 ピエトロ・ジェルミ監督 「刑事」 (BSで)
アモーレ・アモーレ・アモーレ・アモーレ・ミ〜オ♪という少しばかりうら悲しい主題曲が有名です。袋小路に入り込んだかに思えた殺人事件が、トツゼン解決して終わるというのはねぇ、とも思いますが、最後のシーンのクラウディア・カルディナーレの表情がすべてを帳消しにしてくれます。
59年の製作。登場人物それぞれに事情があり、それを隠そうとする人々と、殺人事件の捜査の過程で暴こうとする刑事さんの攻防が織りなす人間ドラマとでもいった趣の映画です。あぁ、まだ人々が生きるのに精一杯だった頃!
ところで・・・イタリア語って、けたたましい言葉だったのですね。




2005/08/17 00:59 | 雑記COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

旧盆(?)の中日

「暑中見舞いを出さなくては」が、「残暑見舞いを・・・」に変わってしまった、と思ったのがつい昨日のことのように思えるのに、はや、旧盆の中日となりました。正確には、月遅れのお盆、というべきなのでしょうね。
この時期、全社一斉休業という会社も多いのでしょうが、なぜかそういう規定の会社とは縁がないままに来てしまいました。はて、さて。

8月10〜12日 カズオ・イシグロ 「日の名残り」 (中央公論社)
先日、LDをDVDにするために久しぶりにこの作品の映画を見ました。以来、気になっていたので。
奥付をみると、1990年、ちょうど15年前に翻訳出版されています。映画は映画で素晴らしいのですが、ひとつだけ抜け落ちているとしたら「品格」へのこだわり、でしょうか。原作を読むと、作者が「品格」というものにひどくこだわりを示しているのがわかります。偉大な執事たらしめるものは、「品格」である、と。
原文ではDignityという言葉が使われています。尊厳・威厳・貫禄・品格などなどが訳語として当てられていますが、一番多いのは、やはり尊厳かなぁ。

折りしも、わがニッポンでは衆議院選挙が行われることとなり、政治家諸氏のご尊顔を拝見する機会が増えていますが、あまり、Dignityを感じるお顔の方がいらっしゃらないようで・・・

この小説の主人公スティーブンスが仕えたダーリントン卿は、第一次大戦で疲弊したドイツをなんとか国際社会によき隣人として受け入れるべく力を尽くしているのですが、結局、卿の善意はナチス・ドイツにいいように利用されてしまいます。ダーリントン卿が心血を注いで開催した会議の席上で、アメリカを代表して参加した上院議員との間で、非常に興味深いやり取りがあります。
「今日の国際問題は、もはやアマチュア紳士の手に負えるものではない、問題を手際よく処理してくれるプロこそが必要なのだ。」と主張するアメリカのルイス氏に対し、ダーリントン卿は「あなたが『アマチュアリズム』と軽蔑的に呼ばれたものを、われわれは『名誉』と呼んで尊んでいる。『プロ』が自身の欲や利権から物事の優先順位を決める人のことであれば、プロなどいらない」と反論するのです。
さて、私たちニッポン人は、戦後60年経ったこの夏、どのような選択をするのでしょうか。

8月12日 石田衣良 「LAST [ラスト]」 (講談社文庫)
直木賞受賞後の作品集です。石田さんは元コピーライターでいらっしゃるため、作品の帯はご自分で書いておられると、どこかで読んだ記憶があります。これは、「もう、あとがない! でもあけない夜はない。」 お上手ですね。
するすると、すぐ読めます。

8月13日 中村文則 「土の中の子供」 (文芸春秋9月特別号)
同人誌に発表された小説を読んでいるような気になりました。言葉でスケッチをすることには長けた作家さんだと思いましたが、Long way to goではないかという気がします。





2005/08/14 10:47 | COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

サッカーと、コミックと

目の前の仕事に追われて、あっという間に今週も月・火と2日過ぎました。怪我から3週間経って、回復状況のチェックのためにレントゲンを撮ったところ、肋骨が実は3本折れていたとわかり、かなりへこんでいます。2本が3本になったからといって、今更痛みが増すわけではありませんし、日にち薬でずいぶん良くなっているのですが、なんとまぁヤワな我が身かと情けない限りです。

8月7日 日本代表vs韓国代表 (TV観戦)
腰を痛めた田中達也クン以外は中国戦と同じメンバー。横パス・バックパスは減りましたが・・・やれやれ、です。攻めが遅く、緩急に乏しい。とにかくパススピードが遅いのです。そして、いつも同じスピードのパス。パスを交換しながら全体のラインが攻め上がることもない。ディフェンスも、相手の動きや攻めを読んでコースに入ることもなく、バタバタ追いかけるだけ。
ジーコ・ジャパンには妙な運がついてまわっているらしく、勝ちましたけど。
暗い気分になる試合でした。

8月8日 近藤ようこ 「水鏡綺譚」 (青林工藝舎)
狼に育てられた少年ワタルと、魂をなくした少女鏡子の旅のおはなしです。第12話が書かれてからなんと12年経ってやっと完結したのだそうです。たまたま書評を読んだ時に入手したのですが、とても好きな作品。何度でも読めます。
ワタルは修行を続け、鏡子は家に戻る第13話は、かなしい。鏡子の家が見つかった時は、ワタルとの別れの時。鏡子にワタルとの旅の記憶が戻ることはあるのでしょうか。

8月9日 近藤ようこ 「見晴らしガ丘にて」 (ちくま文庫)
ついでに、もうひとつ近藤ようこさんを。
これは、郊外の団地に住む人々のスケッチ集。70過ぎの老夫婦の話もあり、まだ二十歳前の少女の話もあり、と登場人物の年代もさまざまです。どの作品も胸がきゅんとなります。しみじみしたり、ほのぼのしたり。

近藤ようこさんの作品はコミックの世界における純文学だと思っています。

2005/08/10 01:51 | COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

花火の写真は難しい


昨日は、江戸川の花火がありました。江戸川をはさんで、東京側が江戸川花火大会、千葉側が市川花火大会です。見る場所が違うだけで、同じ花火を見るんですけど。
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毎年、結構な人出になります。川べりは遮るものがなくて空が広いのと川風が涼しいので、お気に入りの花火大会です。写真を撮ってみましたが、シャッター速度の遅いケータイのカメラではなかなか上手く撮れません。どうしたらポスターや新聞に出ているような写真になるのだろう。

骨折も打撲も快方には向かっていますが、めったやたらと疲れます。怪我のせいではなくて暑さのせいで疲れるのかなぁ。というわけで、ひどく受身で低調な暮らしをしております。

8月4日読了 
司馬遼太郎 「愛蘭土紀行 I・II」 (朝日文庫)
7月終わりの週から2週間かけて ぼちぼちと何冊かの本を読んでいました。気持ちが弱っているせいか、ギラギラした夏はしんどくて、緑なるアイルランドならよいかしらと思ったのですが、そんなに甘いものではありませんでした。
これは、「街道を行く」というシリーズものの1冊(2冊?)です。ただ、編集者や奥様、知人が同行し、現地では会いたい人に会える、という大名旅行の常として、現地での経験・体験と呼べるものが希薄なのです。その上、事前準備が行き届きすぎて、文化との格闘もない。はっきり言って面白くありませんでした。

松浦寿輝 「もののたはむれ」 (文春文庫)
ストーリーを追いかけていくような作品はひとつもありません。でも、その一 胡蝶骨から、その十四 千日手にいたるまで、掌篇とでも呼ぶべき作品の一つ一つが、それぞれ独特の世界を見せてくれます。その世界は、どちらかというと水っぽい、つまり、晴れ上がった青空ではなく、霧のような細かな雨に濡れながら、そこにある、という感じがします。
言葉も美しい。これって、とても大切なことではないでしょうか。

8月5日 マーク・フォースター監督 「ネバーランド」 (DVD)
ジョニー・デップがオスカーをとり損ねた作品。映画館で見られなかったので、DVDを購入しました。
一言で言えば、「ピーター・パン」の誕生秘話、ということになるのですが、作り手(俳優さんや製作スタッフたち)の優しい気持ちを素直に感じることのできる映画です。ちょっと、喰い足りない部分もありますが。
ジョニー・デップは、良いですね。とても真摯に役に取り組む人だという気がします。ケイト・ウィンスレットは美しいだけでなく、相当の演技派です。子役も可愛いのですが、ジュリー・クリスティもダスティン・ホフマンがさすがです。




2005/08/07 15:42 | COMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

代表サッカー雑感

北朝鮮戦から、スタメン全員がそっくり替わってしまった昨日(8月3日)の中国戦。いいところもあり、悪いところもあり、あまり積極的にコメントする気にはなりません。

それよりも、北朝鮮戦(7月31日)。コンフェデで「善戦」して、それなりに評価されて、勘違いしちゃったのかなぁ。
そもそも今の代表チームは、チームコンセプトがない、つまり、チームとしてのきちんとした戦術・戦略がないので、チームのパフォーマンスが召集された選手の個人能力に左右されてしまいます。最終予選2試合+コンフェデから、中田・中村・柳沢が抜けたということは、視野の広さを持った選手がいないチームになったということ。
じゃぁどうするのか。ピッチの中に戦略家がいなければ、それを補うためには、動き回って活路を開くしかない、と思うのです。ところがどっこい、僕らは世界を見据えて戦うチーム、格が違うんだ、とばかり若い北朝鮮チームに対して、横綱相撲をしようとして失敗、ということなのでしょうね。

昨日の総入替えチーム、最初は積極的に仕掛けているように見えましたが、それが結果に結びつかずにいる間に、ずるずると最終ラインが下がり横パス・バックパスが横行。見ていて腹が立ちました。走れよ〜!と、何度叫んだことか。
あんなプレーじゃ、W杯では一勝もできません。あんなのんびりしたパス回しをしていたら、全部かっさらわれてそのままゴールされちゃいますってば。
でも、スポナビの試合後の選手コメントを読むと、あまり危機感が感じられなくて、拍子抜けしてしまいます。
最近の若者の常として、自分に甘いのか・・・そんな中で、最初から最後まで、ノンストップで飛ばして、ゴールまで決めた田中達也くんの頑張りには拍手を送りたいとおもいます。

さて、W杯出場を逃して若返り中の北朝鮮と中国。一方、来年の秋以降新しいチームを立ち上げる日本。2010年大会の予選は、苦しくなりますね。(オーストラリアも加わったし・・・)
どうするの?

2005/08/04 09:07 | サッカーCOMMENT(0)TRACKBACK(0)  TOP

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